本が読みたい

ああ、本が読みたい。

刑務所に入ると本がたくさん読めるなら、本を読むために入ってみるのも……、などと考えてしまうほどに本が読みたい。

というのも、このくらいは読んでいて当たり前といえるような本もほとんど読んでいないのだ。

日本人のほとんどが読んでいるはずの星新一先生の本とか、僕はあまり読んだことがない。赤川次郎先生も読んだことがない。

夏目漱石ですら、ちゃんと読んだのは『坊ちゃん』だけだ。オンリー坊ちゃんだ。『吾輩は猫である』は途中まで読んで飽きて諦めた。

村上春樹は爆笑問題の太田さんが読まなくていいと言っているので読まないことにしている。

僕も読書家のフリをしているが、全くそんなことはない。読書は苦手で、読むのにやたら時間がかかる。本は遅くしか読めず、外出せず、スポーツをやらず、友達と遊ばず、テレビを見ず、じゃあ何をしているんだというくらい何もしていない。

僕が一番時間をかけているのは考え事をすることである。だからほんとに、何もしてない時間が多いんだなと気付いて、肩を落とす。

肩を拾いながら、これからはもっと空き時間を読書に使おうと、心に柔らかく誓った。

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