古い携帯電話を捨てる

色々物を捨てているが、捨てるかどうするか決めるとき、やはり思い出の品が少し難しいところだ。

ただ、僕の場合、今までの人生で特にいい思い出がないので、基本的に全部捨てればいいから簡単である。残しておいて、後で見直しても、いい気分になるものなど、何もないのだから。

いい思い出がないと、その分、こういう時に楽できる。

これまで一応思い出の品のようなものはとっておいたけど、そう思って改めて見直すと、思い出したくない思い出ばかりだ。

教育実習の記録、大学のゼミの名簿。見ていると、自分の未熟さ、価値のなさばかりが思い出される。何であんな未熟な自分を平気で人前にさらしていたのだろう、もっと完全に引きこもればよかったとさえ思う。そのくらい恥ずかしい気分になる。

もちろん捨てる。

昔使ってた携帯電話も全部、捨てずにとってあった。

でも、それもさすがに処分しなければ。

一旦充電して中を確認。

アドレス帳を眺めながら、間違って発信ボタンを押さないように緊張していることに気づく。

仮に押してしまっても繋がるはずないのに。

この古い携帯電話にしか残ってないアドレスのデータもあるけど、全部消すことにした。

連絡する気なんてないもんな。そんな勇気もないし。

中にはすごくお世話になった人とか、サークルやバイトで共に過ごした人とか、かわいいなと思っていた女の子とかもいる。

その中の誰一人として、未だに連絡を取っている人はいない。

一人一人にいろいろな感情を抱いていた。すごく好きだったり、特に印象に残ってなかったり、苦手だったり。

でもそんなことは、向こうには何もわからないまま、こうして、全員平等に、誰とも連絡をとっていない。

なんだろう。この感じ。

例えば、嫌だから距離を置きたい人にも、好きだから緊張して近づけない人にも、結果的にとる態度が同じになってしまって正しく気持ちが伝わらないみたいなパラドックスの感じ、同時に、心の声は誰が聞くこともない、それもいい、その方がいいというミスチル的な感じもある。

まあ、よくわからないからいいや。

過去のメールもチラ見するが、恥ずかしい気分になるばかり。

もういいや、全部捨てよう。さよならと本体をリセット。

そうして過去に別れと告げ、携帯ショップに行って古い携帯電話4台(最初「4代」と間違って変換されたが、それも間違いじゃなかったりする)引き取ってもらった。

使ってない携帯電話は携帯ショップに持って行ってリサイクルするといいとネットで調べたら、書いてあったからそうした。

着々と片付けを進めているが、まだまだやることがたくさん。スプレー缶とか捨てるのめんどくさそうだぞ。ヘアムースの缶とか。

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