送りたくない人生

どんな人生を送りたいのか、何をやりたいのか。

それは簡単に答の出る問題ではない。

何がやりたいのかを探しあてるのは大変なことである。

ただ、何をやりたくないかなら、少しはわかる。

以前、母が電話で、どっかの誰か(親戚か、友人の子供か、近所の人かだと思うが、僕には興味のない人物)が、公務員になって、野球チームに入って楽しく過ごしていると、報告してきた。

そして、おまえも同じように安定した職について、野球でもやって、楽しく暮らしたらどうかと言ってきた。

そのとき僕は、公務員になって、休日に野球をやるような人生だけは絶対にイヤだと強く思った。想像しただけで、そんな生き方は人生を棒に振っているようなものだと思った。

ここまではっきりイヤだと思ったのは、人生を考える上で貴重なヒントだった。

ほかにも僕は、「公務員になって野球」ほどではないが、サラリーマンになって、同僚と飲みに行くような人生はイヤだと思っている。

僕が送りたくない人生ランキングを作るとしたら、
1位 公務員になって、休日は野球をする人生
2位 サラリーマンになって、同僚と飲みに行く人生
3位 麻雀や、ギャンブルや、ネットゲームなどに浸った、自堕落な人生

という感じになると思う。

ほかにも、株や円相場など、毎日変動する数字を追いかけ回すような人生も、避けたい人生だ。

ここで重要なのは、3位のような人生も、当然イヤだが、1位2位より3位の方がだいぶましだと感じているということだ。

そのくらい、1位2位になることは避けたいと思っている。

それがなぜなのか、理由を説明するのは野暮ったいのでやめておこう。わかる人には説明しなくてもわかるし、わからない人には説明しても、「ああ、そうなんだ。まあ、そんなもんか」ってなるだけだろうし。

でも、まあ、そこまで言うなら、試しに少しだけ説明するけど、1位2位に対して感じる、どうしようもない可能性のなさがイヤだ。「まあ、それなりに楽しいし、そんな悪い人生じゃないじゃないか」といいながら過ごして、やがて年老いて「幸せな人生だっと」とか綺麗にまとめて死んでしまいそうな感じ。それは僕にとって生きたことにはならないのだ。

「ああ、そうなんだ。まあ、そんなもんか」

ほら。

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