A:例えば、医療活動のためにアフリカに行くような人。
さだまさしの「風に立つライオン」みたいな話ですが、実際にそういう人は結構たくさんいるようです。
そういう人には、かなわないなと思います。脱帽です。
ものすごく尊敬しますが、そういう人にはとてもなれそうにないので、別のタイプを目指していくしかありません。
別のタイプ。たとえば、「仕事もうまくいっていて、家庭も大事にして、楽しく生きています」みたいな感じの人。このタイプには、うらやましさを多少は感じるものの、これは尊敬という感じではありません。
そういう人が書いた、自慢だらけの、上から目線の、まるで自分が全て正しいと言わんばかりのビジネス書みたいなのを読むと、イヤな気持ちになります。
「俺はお前みたいになりたいんじゃないんだよ。思い上がるな」と言いたくなります(もちろん彼らには彼らなりの苦労はあるのでしょうが)。
なので、僕が目指すのは、これとも違うタイプです。
いつだったか、宮崎駿さんがうらやましいと書きました。
NHKの「仕事の流儀」で「ポニョ」の制作ドキュメンタリーを見てそう思いました。
頭を悩ませて、ものすごく真剣に映画を作っていました。
宮崎駿さんは、それまでにヒット作をいくつも作ってきているし、お金も十分あるでしょう。お金のためなら、別にやる必要はない立場の人です。いくらでも楽出来たはずの人です(もう引退されましたが)。
その人が、全身全霊で映画を作っている。「うまくいかない」と言って悩んでいる。
僕は、「ネットビジネスを始めたら、こんなに儲かりました」みたいなことより、その生き方の方がかっこいいと思いました。そんなに真剣になれることが、うらやましく思いました。
したがって、僕の目指す人物像は、宮崎駿さんに限ったことではなく、多くのクリエーターや、芸術家や、アスリートや、作家がそうであるように、うまくいかなくても、悩みながら全身全霊で何かやる人です。そういう人が好きだし、そうありたいと思います。
羽海野チカ先生の漫画『3月のライオン』には、各々の問題と真剣に向き合う人々が描かれています。
抱える問題は人それぞれですが、必死に問題に立ち向かう姿には毎度感動します。「これが生きるってことなんだ。それでいいんだ」と教えられたような気持ちになります。そう考えると、生きることは、シンプルになります。うまくやろうとすれば、問題を避けようとすれば、かえって難しくなる。
問題は尽きない。悩みは消えない。でもそれでいい。その方がいい。
そんな風に思います。
いや、思ってないかもしれない。本当はすごく楽に生きたいです。
だから、尊敬するんです。もっと楽な生き方が選べるはずのなのに、そうしない人を。
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